えんじゅ124号に掲載
これは中学校3年生のとき、ちょうど15年前に模擬裁判で裁判長を経験した際に書いた記事。
小学校の頃から、弁護士を目指していた自分。
人を裁くのもまた人なり。
~裁判の意味~
裁判長という立場から実感した。本当に人が人のしたことへの処分などしてよいのか、と。 判決を下す者だって神ではない。絶対に正しい判決などないのでは、と思う。 今回の模擬裁判で、被告人は無罪になった。これは事件の際の状況や被告人証人への信頼性、 様々な方向からしっかりと考えた末に判事の五人ともが、「被告人は無罪である」と結論を出したのだ。弁護士の先生方によれば、裁判官は裁判までの時間の中で先入観が生じぬために配慮し、当日まで事件の概要を知らないという。それを聞いて、裁判官というのは、大変な職業だと思った。一言も聞き逃すことができず、面識もない人の運命を変えてしまう恐れさえ あるのだから。
この裁判で悔しく思ったこと。一つは、異議がでた際にあたふたしてしまったこと。 もう一つは、判決の文面が難しく何を言っているのか分からなかったことだ。 弁護士になるのが夢だ、などと思ってる自分だが今回のことで、勉強不足かつ臨機応変に動けない現実をみせられた。だから、法津をもっと勉強してどんなことにも正確に対処できるようになりたい。
少し大げさかもしれないが、この世の中に白黒がはっきりしてることは少ない。間にある灰色のことをも考えるのが裁判だ。こんなふうに考えさせられることが、模擬裁判を通しての、とても大事な経験になった。
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